マグネシウムがないとビタミンDが十分機能しない!


インドア生活でビタミンD不足に

昨今、話題のビタミンD。ビタミンD 欠乏とcovid19重症化の関係性についても、各国から続々と研究が報告されています。(>参考ページはこちら

ビタミンDは皮膚で作られることもあり、もともと日照豊富な日本では、健常な人が適度な日光のもとで生活していれば不足がないとされてきました。しかし、コロナ禍による“巣ごもり”は現代のインドアな暮らしに追い討ちをかけ、屋外での活動量は減っています。

免疫力に影響があるビタミンD

ビタミンDの役割は、腸管からのカルシウム吸収や骨形成の促進がよく知られています。が、実はその他に免疫調整の役割も担い、自然免疫を担う細胞(マクロファージや樹状細胞)の働きをサポートすることもわかっています。また、サンフランシスコの日照栄養健康研究センターの研究(2020.4)によると、ビタミンDはウイルスの複製率を低下させ、肺の内壁を傷つけて肺炎を引き起こす炎症誘発性サイトカインの濃度を低下させる…つまり、COVID19の重症化を起こしにくくする可能性があります。

ビタミンDは、マグネシウムがないと働かない

そして実は、このビタミンDが仕事するのに欠かせないのがマグネシウムなのです。

「成人の大多数は、ビタミンD、マグネシウムともに不足しているにも関わらず、多くのヘルスケア専門家を含め、一般的に認識が低いのが現状です。マグネシウムとビタミンDは生体のすべての臓器で利用され、その不足状態はいくつもの慢性的内科疾患の発症に関与します」と指摘するのは、フジテレビ湾岸スタジオビル診療所 院長の熊谷和浩先生。

「ビタミンDの代謝過程における複数の段階は、補酵素としてのマグネシウムに依存しています。マグネシウム不足は、副甲状腺ホルモン合成と分泌を低下させ、機能するビタミンD受容体の数までも減少させます。そのため、ビタミンDを摂取していても、マグネシウム不足があると活性型ビタミンDはしばしば低い状態が続きます。また、マグネシウムの補充なしにビタミンDを大量に摂取すると、動物では冠動脈の動脈硬化をもたらすことも示されています」(熊谷先生)

ビタミンDの大量摂取による、マグネシウムの枯渇に注意

ビタミンDのサプリを飲む際には、合わせてマグネシウムの摂取も意識して下さい。

「マグネシウムはビタミンDの代謝において必須であり、ビタミンDの大量摂取は、重篤なマグネシウムの枯渇を招く恐れがあります。適切なマグネシウム補充療法は、ビタミンD療法の重要な側面として考慮されるべきです。」(熊谷先生)

まずは日頃の食事から、マグネシウム、ビタミンDの栄養摂取を心がけましょう。

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エプソムソルト(硫酸マグネシウム)でマグ活!

エプソムソルト(硫酸マグネシウム)入浴でもマグネシウムの血中濃度が上がることが証明されています。残念ながら体内のマグネシウム量の計測は今の技術では難しいと言われていますので、過不足を正確に把握することはできません。自分の体のサインに耳を傾けながら、ぜひ毎日の「マグ活」を行ってみてください。

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